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市が家賃補助など制度化

舞浜倶楽部(千葉県浦安市)は、行政や同業他社と連携した地域包括ケアや協働事業に取り組んでいる。その結果、浦安市は独自の介護人材確保に関する補助事業も実施するようになった。グスタフ・ストランデル社長に話を聞いた。

――地域包括ケアに取り組んでいるが。
グスタフ 当社は、有料老人ホームからスタートしましたが、開業当初から地域包括ケアを目指してきました。具体的には、有料老人ホームに、居宅介護支援事業所、認知症対応型デイサービス、小規模多機能型居宅介護事業所を併設しました。現在では、これらのサービスを利用した人たちが、有料老人ホーム入居者の約2割を占めています。

 

 

――ほかに取り組んでいることは。
グスタフ 浦安市、企業、地域の協働事業として「認知症対策三位一体化計画推進事業」を2013年から行っています。CSR活動の一環として当社が提案し、リーダシップも当社がとっています。活動内容は、「事業所向け認知症ケア研修会」「市民向け認知症セミナー」「認知症カフェ」「認知症サポーター養成講座」「はいかい高齢者見守り訓練」などです。予算として浦安市が年間100万円程拠出しています。これらの事業によって、舞浜倶楽部はより地域に知られ、評価されるようになり、利用者の申し込みや職員の採用にもつながっています。

 

 

――協働事業として他に実績は。
グスタフ 浦安市の介護事業者で協議会を結成しており、私が会長をしています。どこでも人材確保と育成には苦しんでいます。そこで、協議会として、浦安市に対し十数項目の要望提案を行い、この春に市議会で3項目が認められました。
1つは、介護事業者が市内の賃貸住宅を借上げて従業員へ貸付した場合、月2万5000円を上限に補助金が出ます。2つ目は、無資格者が初任者研修を受講した際、1名につき5万円が補助されます。3つ目は、デイと小多機を対象として介護度が1段階改善した場合は月2万円、2段階は月4万円、3段階は月6万円のインセンティブが付きます。

 

 

――それらが認められたことによる、舞浜倶楽部への効果は。
グスタフ 新卒を毎年、約10名採用することができています。昨年の離職率は6・6%程度なので、新卒が入ることによって、人材募集はほとんど行わずに済んでいます。
このように、地域包括ケアや協働事業は、舞浜倶楽部の利用者の申し込みや職員の採用にもつながっていますので、今後も力を入れていきます。

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