スポンサーリンク

学習塾の運営を行う京進(京都市)は5月12日、介護サービス事業などを行うシンセリティグループ(売上高24・4億円、営業利益6500万円、純資産4・3億円)の全株式を取得し、連結子会社化すると発表。取得価格は6億4200万円で、譲渡実行は6月1日を予定している。

6月1日の譲渡実行に向け、まずは西浦誠二社長が所有する、シンセリティグループ(大阪市)が、ネクストライフ(同)、もぐもぐ(同)、ユアスマイル(同)、優空(同)の4社の株式を取得し、子会社化する。その上で、京進がシンセリティグループの全株式を取得し、子会社化。介護事業に本格参入する。

京進は、京都、滋賀を地盤に小中学生向け学習塾を展開する、東証2部上場企業。1975年の創業以来、40年以上にわたって教育事業を展開。近年は保育事業にも注力してきた。一方、シンセリティグループは、2005年の創業以来、大阪を中心とした近畿圏で、有料老人ホームやサービス付き高齢者向け住宅の運営、高齢者向け食事サービスの提供などを行ってきた。

京進は、「介護事業は、人の一生に寄り添うことができる事業分野。超高齢社会への貢献も考え、本格参入を決めた」と話しており、今後は、シンセリティグループが培ってきた介護に関するノウハウと、教育・保育事業で培ってきた京進のノウハウを融合し、新たなサービス展開なども視野に入れつつ、積極的な事業展開を行っていくという。

京進は、学習塾業界における競争優位の確立と、次の柱となる新規事業への積極的な投資を行っている。

今年2月には、北京に本部を置く中国国営企業「中国中軽国際控股公司」(以下・中軽グループ)と業務提携し、技能実習生(介護人材)の日本語教育支援を開始している。

中軽グループは、中国中央政府国務院の管理管轄を受ける国営企業で、国内外のプロジェクト、とりわけ日本への技能実習生を含む人材派遣分野ではトップ企業集団の1つ。京進グループは、日本国内外11拠点で日本語教育を展開。これまでグループ全体で5000人以上に日本語教育を実施してきた。

中国では、2009年より佛山において、日本語教育を実施。京進の国際人材交流事業部国際事業課は「日本入国以前にN3取得を目指せる、実践的でレベルの高い日本語教育を行うことが可能」と話す。まず今年は、500人程度の技能実習生への日本語教育を目指し、2018年に1000人、将来的に1万人規模での日本語教育実施を目指す。

この記事は有料会員記事です。
スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう