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試験中止、入国制限相次ぐ まず健康留意

 

新型コロナウイルスの感染が日に日に拡大している。前回の執筆時点よりも、都市部を中心に感染者数が大きく増加。政府は4月7日に特措法に基づく緊急事態宣言を発令(効力は8日から発生)した。国内の事態が深刻化する中、技能実習生の不安も相当に高いものと推察できる。前回もお伝えした、「やさしい日本語」に関する情報も更新されているので、実習生にタイムリーに届けて欲しい。

 

 

試験中止相次ぐ

こうした中で、入国前に取得が必要な日本語能力に関する現地の試験も中止が相次いでいる。例えば受入国の中心となっているベトナムにおいては、2月の日本語NAT―TESTの中止に続き、3月のJ.TESTも延期されるなど、今後の見通しは立っていない。多くの機関で、当初の予定から数ヵ月間後ろにずれることになる。

 

また、この期間、現地の日本語学校が政府の指示により休校となっている。オンラインで授業を実施しているところもあるが、再開された際に試験に合格できるまで日本語能力が向上しているのか不安が残る。

 

そのほかにも、多くの国で入国制限も始まっている。
出入国に関しては、例えばベトナム、インドネシアにて入国制限が強化され、ビザの発給が停止となった。ほぼ同時に日本側もビザの発給を停止するとともに、入国制限を強化した。当面の入国は厳しい。こうした情報は、各省庁で常に更新されているため、常にチェックして欲しい。

 

 

 

実習生の入国を心待ちにしている受入法人は大変な時期を迎えているが、何よりも健康が第一だ。まずは実習生を含む関係者全員の健康に留意してこの非常事態を乗り切って欲しいところだ。

 

 

 

庄司孝正氏
ライフケア医療介護事業協同組合 専務理事

1999年から大手企業グループで介護保険制度スタートに伴う新規事業立ち上げプロジェクトに参画。以降およそ20年にわたって介護業界に身を置き、施設運営や企業経営などに従事。2017年からライフケア医療介護事業協同組合の専務理事を務めている。現在は監理団体での外国人技能実習制度に関する業務に携わるほか、介護分野における同制度の普及・啓発に向けた活動を行う。

 

 

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