創生会グループ(福岡市)は、新型コロナウイルスの影響で倒産した山口県のホテルを高齢者施設に転用する。数億円をかけ大規模デイサービス、高齢者住宅などの複合施設とする計画だ。
新型コロナウイルスの世界的な感染拡大で特にインバウンド比率が高い観光業は大きな打撃受けているが、コロナの影響で倒産したホテルを高齢者施設へ転用するのは全国でも初めてのケースと見られる。
倒産したのは、山口県萩市にある総客室数183室、収容人数800名の「萩グランドホテル天空」(敷地面積:約2,453坪、建物延床面積:約4,890坪)を運営していた長州観光開発。負債総額20億円弱で4月6日に自己破産を申請した。
創生会Gの物件取得費は非公開。
創業47年の歴史ある天然温泉付ホテルだったがコロナの影響で宿泊客が急減。回復の見通しが立たず事業継続を断念した。
市内の中心に位置するシンボリックな建物であり、ホテル跡地の再活用については萩市経済にとっても重要な課題とされていたという。
こうした中、創生会Gが支援に名乗りを表明。萩市、債権者らと協議を行った結果、同ホテルを高齢者施設として再生することとなった。
今後は1・2階を定員300名の大規模デイと高齢者住宅などの複合施設へと改修する。
萩市の人口は約4万6000人。高齢化率は42%。
また、ホテル従業員はすでに解雇されているが、「希望者については基本的に雇用したい」(創生会G)と話す。
高齢者施設は、早ければ11月オープン予定。
同社は以前、佐賀県で結婚式場として運営されていた施設を改修して大規模デイと高齢者施設へ転用した実績がある。
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