財務省は4月11日、「社会保障制度改革案」で、介護の改革案を盛り込んだ提言を行った。政府が6月にもまとめる「財政健全化計画」などに反映される可能性が高い。
訪介、デイに「総量規制」
改革案では、介護分野に関する今後の課題を整理し、その解決策を示した。訪問介護やデイサービスなど、在宅サービスの供給量を自治体がコントロールできる仕組みの導入や、要介護1、2の利用者が受ける生活援助サービスなどの介護保険給付からの切り離し、ケアマネジメント業務に対する利用料の設定、事業の大規模化など、9項目についての提言(表参照)を行っている。
特別養護老人ホームや介護老人保健施設、介護医療院、特定施設が総量規制の対象となっている。財務省は、訪問介護とデイサービスにおける被保険者1人当たりの月額の介護給付費について、最も高い保険者の金額と全国平均との間に3倍程度の開きがあると指摘。在宅サービスは現在、総量規制や公募制の対象外となっているが、「在宅サービスについても、総量規制や公募制などサービスの供給量を自治体がコントロールできる仕組みを導入すべき」としている。
さらに、介護サービスを提供する事業所や施設の経営の効率化を図る必要性も示している。
財務省は「介護サービス事業者の規模と経営状況との関係を見ると、規模が大きいほど経費の効率化の余地などが高いことから、経営状況も良好なことが伺える」などと指摘。人材の確保や有効活用、キャリアパスの形成によるサービスの質向上の観点からも、「介護サービスの経営主体の統合・再編等を促すための施策を講じていくべき」としている。
この記事は有料会員記事です。
この記事が気に入ったら
フォローしよう
最新情報をお届けします
Twitterでフォローしよう
Follow @kj_shimbun会員向けコンテンツです。ログインしてください