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 社会福祉法人善光会(東京都大田区)は、法人内にロボット研究室を設けているなど、先進的な取り組みを行っている社会福祉法人だ。最近の動向を取材した。

同法人は6年前にサイバーダインの介護ロボットスーツ「HAL」を導入、3年前にはロボット研究室を設けている。研究室ではコミュニケーションロボットの開発を進めており、現在、試作品ができている段階という。

 こうした自社開発のほかにも他社で開発している介護機器・介護ロボットなどを実証実験などの形で積極的に運営施設の現場に取り入れるなどしており、研究機関やメーカーのアドバイザリー的な役割を果たしている。

 「今後は、人手不足が深刻化することに加え介護報酬引下げなどで、今のままでは介護事業が立ち行かなくなることは明らかです。それまでにロボットの活用や外国人介護スタッフ活用に対する現場スタッフの『アレルギー感』をいかに少なくしていくか、が求められています」(西田日出美理事)

介護職員の業務 25%削減が目標

 特に、葛飾区の特養バタフライヒル細田では、1年前より人とロボットが一緒に介護を行う「ハイブリッド特養」を掲げ、特定のユニットに各種センサー・清掃ロボットなど8種類を集中的に投入している。

 「これにより、事務系・管理系業務を中心に、業務の25%程度を削減することを目標にしていますが、現時点ではまだ5%程度の削減率に留まっています。ロボット等の性能はまだまだ向上・改善が必要と実感しています」

 善光会が、2014年度に介護ロボット開発の分野で協力関係を構築したのが、システムソリューション事業や介護ロボット・介護ICTシステムの開発・販売などを展開するネクスグループ(岩手県花巻市)だ。同グループからは評議員を受け入れている。

 ネクスグループは、パーソナルトレーニング事業などを手掛けるRIZAP(以下/ライザップ・東京都新宿区)と高齢者向けサービス事業の展開で業務提携を行うことを昨年末に発表した。善光会は、そこにアドバイザリーとして関与し、実際にネクスグループとライザップが開発した高齢者向け商品・サービスなどを介護現場で導入していく。2016年度中には導入の予定だ。

 「どの様な物が提供されるのかはこれから決めていきますが、ライザップに対しては、骨粗鬆症の予防・改善につながるような食事メニューの開発・提供などを行ってくれることに期待をしています」

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