中央社会保険医療協議会は7月26日、認知症治療病棟について議論した。論点は、BPSDや身体合併症への対応とその評価の在り方だ。医師会委員らは介護分野も含めた包括的な議論の必要性を指摘した。
認知症治療病棟入院料は急性期医療を必要とする認知症患者を受け入れる精神病棟が算定する。認知症患者の増加を踏まえて、今後はより効果的な急性期医療が求められる。
厚生労働省から示された論点は、(1)BPSDや身体合併症のある患者への適切な対応、(2)入院日数等の実態を踏まえた入退院支援の在り方、(3)介護サービスとの連携の推進。関連して、認知症治療病棟入院料を届け出ている病棟のうち、入院日数61日以上が9割を占めている状況や精神科専門療法及びリハビリテーションの算定回数などのデータが示された。
今後の議論で、診療内容や入院日数の詳しい分析を進めていく。万代恭嗣委員(日本病院会副理事長)は、「一般病棟も含め、どの病棟で入院を受け入れるべきか分析・検討すべき」と提案。幸野庄司委員(健康保険組合連合会理事)は、「入院料の区分別にどのような患者がいるのかを調べたうえで施設基準の見直しや病棟の役割整理ができる」と指摘した。また、松本吉郎委員(日本医師会常任理事)は、「医療だけでなく、介護との連携を強化して入院期間ができるだけ短くなるようにするべきだ」と発言した。
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