医・介関係者と
企業の連携重要
介護・医療関係者と地元企業らとの連携で、地域高齢者の見守り活動などを行うネットワーク「みま~も」の第1回全国サミットが9月7日、大阪府岸和田市で開催され、全国より約200人が参加した。
年内に10ヵ所体制に
みま~もは2008年東京都大田区で発足した活動。現在は、のれん分けの形で岸和田市、群馬県太田市、東京都板橋区など全国8ヵ所で活動している。また、2019年中に名古屋市と大阪府池田市で新たに活動を開始する計画だ。
冒頭でみま~も発起人の澤登久雄氏が「いくら医療・介護事業者などで高齢者見守りネットワークを整えても、高齢者の中にはそのネットワークまでSOSの声を届けられない人も数多くいる。地域住民や企業による『気づきのネットワーワークがうまく連携することが重要」と挨拶。続いて慶応義塾大学大学院堀田聰子教授が基調講演を行い、自身が代表を務める「認知症未来共創ハブ」について説明した。
その後は、全国のみま~もが1ヵ所5分の持ち時間で活動報告を行った。今年5月に発足したばかりの「いたばし」は、高齢者の見守りアプリケーション普及のために、このアプリを活用して、一般参加の市民が広い公園内でみま~ものスタッフを探すかくれんぼ大会の取組みについて紹介した。
利益は度外視「楽しい」を共有
最後は、堀田教授をコーディネーターとしたシンポジウムが行われた。みま~も岸和田運営委員の冨田昌秀氏(野花ヘルスプロモート社長)は「ネットワーク加盟企業は、自社の利益など営業的な意味合いで参加しているところは少ない。ネットワーク加盟企業も含めてメンバー全員でいかに『楽しい』を共有できるがかがカギ」とコメント。
また厚生労働大臣官房広報室の野崎伸一室長は、みま~もについて「制度の中の活動ではないことに意味がある」とし、あまりかっちりした目的ではなく、緩い目的に対して多様な人たちが集う場が理想であるとの認識を示した。
さらに「国の政策として、みま~も自体をダイレクトに行うことはできないが『こうし
た場を作りやすい環境を整える』ことはできる」と、間接的にバックアップしていく可能性について言及した。
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