エムスリー(東京都港区)は9月30日、がんなどの重い疾病に罹患している患者の「やりたいこと」を無償でかなえるプロジェクト「CaNoW(カナウ)」を発足することを発表。発表会見には女優の古村比呂さんが登壇した。
「CaNoW」は、患者がもつ「生まれ育った場所にもう一度行きたい」「東京オリンピックを観戦したい」「子供の結婚式に参加したい」などといった願いの実現をサポートし「与えられた時間の中でやりたいことを実現する」ことに焦点を当てて、前向きに生きる力を引き出すプロジェクトだ。
このプロジェクトでは、医療資格を持つプランナーが患者の希望を最大限優先し、安全性の確保や医療連携なども含めて、「やりたいこと」の実現までをプランニングする。同社が運営する医療従事者向けメディア「m3.com」から登録看護師・介護士を厳選して、万全の状態で実現のサポートを行う。
また、がん患者などをサポートしたいと考える企業からの協賛を得ることで、患者・家族の金銭的な負担をなくした。また、この取組みを同社が運営する「m3.com」や、患者向けメディア「Qlife」などで発信し、協賛企業の広報活動の支援も行う。
発表会見でがん患者であり現在も治療継続中の古村さんは「重い病気を抱えた人は、周囲に対して遠慮し、自分が何をしたいのかもわからなくなってしまう。願いを叶えることができるC a N o Wは、患者にとっての希望となる」と語った。
9月30日〜10月31日の期間中、このプロジェクトに参加する患者・家族10組を映画「最高の人生の見つけ方」とタイアップし募集する。募集は今後も増やしていく方針で、今後3年間で1000人の患者の願いを叶えることを目標としている。
「CaNoWに続く第2弾として、患者が医師に言いにくいこと、医師が患者に聞きたいことをつなぐ、患者と医師とのコミュニケーションを1対1で支援する会員制サービスを検討している」(CaNoW事業部浅井有紀子部長)
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