朝日新聞社(東京都中央区)が運営する認知症に特化したウェブメディア「なかまぁる」は7日、認知症をテーマにしたショートフィルムコンテスト「第1回なかまぁるShort Film Contest」の受賞作品の発表と上映イベントを開催した。
同コンテストは、認知症に関する新たな取り組みの可能性を探り、解決すべき課題を様々な視点から見つめ直すことが目的。なかまぁるとショートフィルム総合ブランドSHORTSHORTSが6月18日〜8月20日まで募集した。
8 作品がノミネート、最優秀賞は坂部敬史監督の「The Right Combination」が受賞。
この作品は坂部監督が2014年にアメリカで撮影。金庫を開けようと家に忍び込んだ若い泥棒が住人のおじいさんに見つかってしまうが、おじいさんは泥棒を自分の息子だと思い込むというストーリー。坂部監督は、記憶が消えることと消せないことを足すとどうなるか考えながら制作したと話した。
なかまぁる編集長の冨岡史穂氏は「認知症者の苦労を表現しながら、登場人物が自立していることが当たり前で、物語が始まっているのが、コンテストのコンセプト通りだった」と話した。
トークセッションでは、モデレーターに冨岡編集長、映画コメンテーターのLiLiCoさん、おれんじドア実行委員会の丹野智文代表が登壇した。丹野代表は「今回は認知症者の話ばかりだったが、認知症の初期症状を取り上げたり、認知症者と同じ目線で、制作したりしても面白いと思う」と話した。
LiLiCoさんは「認知症者のできないことだけでなく、コミュニケーションを取りながら何ができるのか見つける必要がある」と語った。
コンテストの受賞作品・ノミネート作品は、なかまぁるで公開している。
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