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2018年度介護報酬改定を議論する、初めての社会保障審議会介護給付費分科会が先月26日に開かれた。厚生労働省は次期改定に向けた主な論点を提示。訪問介護における生活援助の見直しや、新たな介護保険施設となる介護医療院などについて議論が交わされた。

同分科会では、厚生労働省が今後の主な論点について提示し、現場の関係者や有識者で構成する委員が意見を交換した。

訪問介護における生活援助の見直しとそれに伴う報酬引き下げについて、稲葉雅之委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は「生活支援は単なる家事援助だけではない。自立支援を促す専門的なサービスをどのように評価するのかを議論してもらいたい」と牽制。伊藤彰久委員(日本労働組合総連合会総合政策局生活福祉局長)は「サービスの質が確保されるのかが心配。人材確保策も含めて慎重に検討を進めて欲しい」と要望した。財政制度等審議会でも、財務省が訪問介護とデイサービスの利益率について言及し、さらなる引き下げの検討を指摘しており、今後大きな焦点となっていく。

新たな介護保険施設「介護医療院」については、武久洋三委員(一般社団法人日本慢性期医療協会会長)が、「新型老健や老健などとの位置づけをどのように考えるのか、その影響も考慮して介護医療院の役割や報酬、基準などを示して欲しい」と要請。2017年度末が転換期限となる介護療養病床の受け皿としての創設に向け慎重な議論を要求した。

主な論点のほか、エビデンスに基づく効果的な自立支援を重視する「科学的介護」や、ケアマネの「特定事業所集中減算」、介護職員の「処遇改善加算」、障害者も受け入れる「共生型サービス事業所」なども今後の重要なテーマとした。

一方、井上隆委員(一般社団法人日本経済団体連合常務理事)は、「制度の持続性を高めるためには、給付費の伸びをできるだけ抑制しなければいけない。自立支援の視点は非常に重要」と主張した。

 

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