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5周年記念イベント

 都内で初めてオープンした終活カフェとして人気の「ブルーオーシャンカフェ」(東京都江東区)が開業5周年を迎え、15日に記念イベントを開催した。同カフェは地域密着型の活動を展開。運営するハウスボートクラブ(同)の村田ますみ社長は「住民が高齢化・多様化する都市部の社会実験の場」として、さらに発展させたいと意気込みをみせる。

 

 

ハウスボートクラブは、クルーズ船を使った海洋散骨サービス「ブルーオーシャンセレモニー」でも急成長中の注目企業。村田社長は自らの母親の看取り経験などから海洋散骨を事業化し、15年2月15日にカフェをオープンした。

 

 

当時は「終活」という言葉がようやく広がり始めた段階で、地域の人もどんな施設だろうと好奇の目で見ていたという。しかし、多いときには月20回におよぶ様々な終活関連イベントの開催や、地元の専門家が集まる「江東医介塾」への参画、江東区と連携した「ミニデイ」活動など積極的な取組みを進めてきた結果、今では地域の内外を問わず多くの人々が集う場になった。

 

日本固有の死生観から「終活」には暗いイメージがもたれがちだが、ブルーオーシャンカフェは、おしゃれで非常に明るく和やかな雰囲気。しかし、ふとカフェの片隅に目を向けると入棺体験用の棺が置いてあったり、散骨や葬儀に関する資料なども並んでいたりする不思議な空間だ。この日の5周年記念のイベントも和気あいあいとした雰囲気の中、医療や介護関係者、僧侶、NPOスタッフ、映像製作者、地元の人など80名以上がカフェを訪れ、あちらこちらで談笑を交わす光景が広がった。

 

 

村田社長は終活に必要な要素として「知識」「コミュニケーション」「死生観を養うこと」の3つを挙げる。

 

知識とは、最期を迎えるまでの医療や介護、そして葬儀や遺産分割などに関して知っておくべきこと。コミュニケーションは、本人と家族と医師、さらに親族間の意思疎通も含む。
そして3つ目の死生観は、非常に難しい課題だが今一番求められているものだ。

 

 

「私たちは『死』を語ることをどうしても避けがちですが、実際には『生きる』を考えることです。カフェを通じて多くの人たちがつながりを持っていくことで、終活というものを単なるブームではなく文化にしていきたいですね」(村田社長)

 

 

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