20年度介護サービス基盤整備
東京都は2020年度から、介護サービス基盤の整備促進に関して一部事業を拡充する。地価や建設費の高騰の影響を加味したもので、このほか災害対策支援やICT活用促進などが拡充される。20年度予算案の成立後、4月以降に適用される見通しだ。
定期借地権一時金に対する補助基準額は都内一律で路線価の2分の1とされてきたが、20年度からは、介護サービス基盤の整備率が低い地域は地価に応じて基準額を引き上げることとし、地価が都内平均以上の場合は路線価の4分の3、平均未満は路線価の3分の2とする。定期借地権の一時金は上限10億円。地域密着型サービスの定期借地権の一時金には上乗せ補助が設けられている。
介護保険施設等におけるICT活用促進では、特養、老健、グループホームにおける一体的な環境整備の導入経費補助(1施設当たり最大1150万円)について、従来に比べて50ヵ所増の130ヵ所に補助を実施する。
高齢者施設の災害対策支援として新たに給水設備の整備を補助対象にする。非常用自家発電施設設備の整備やブロック塀改修補助を拡充するほか、新規にBCP( 事業継続計画)策定のセミナーや策定講座、アドバイザー派遣を行う。
このほか、都市型軽費老人ホームの整備補助を拡充。3年間の時限延長ととともに、定員1名当たりの補助単価を500万円に引き上げる。
東京都の第7期高齢者福祉計画では、25年度末の整備目標として特養6万2000床を掲げている。このうち特養に関し、整備費補助はユニット型で1床当たり500万円のほか、建築価格高騰に対応した補助加算(125万円/床)や整備率の低い地域には最大1.5倍の補助単価加算を設けている。また、地域の必要性を超えた特養整備に同意する市区町村には地域福祉推進交付金として1床当たり250万円を交付している。
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