歩行の維持にフォーカス
下北沢病院(東京都世田谷区)は4月30日、新型コロナウイルス感染拡大の影響で外出機会が減少した高齢者向けに、屋内で行える足エクササイズを紹介した動画をYouTubeにて公開。タイトルは、「足から健康を支えてゆく、屋内エクササイズ」。5月20日現在、「標準編」「座ったまま編」の2本を公開している。
標準編は、立ち上がった姿勢で椅子などにつかまりながらアキレス腱を伸ばす動作や、つま先の上げ下げ運動を紹介。
座ったまま編は、腰かけた状態で、足を持ち上げた状態を保つストレッチや、足指と手指を組ませた状態でつま先を曲げる運動など歩行に不安がある人でも実施できる内容。
全てのエクササイズに対して、運動名、鍛えられる部位(筋肉名)、運動の内容、注意事項など、字幕や図で解説している。今後は、強度を上げた「チャレンジ編」が追加される予定だ。
皮膚科医である久道勝也理事長や整形外科の菊池恭太医師、理学療法士を中心に、全医師も制作に協力。同院は2016年7月、アメリカでは一般的となっている足の診療を日本でも普及させるために、「足総合センター」を開設し、足の総合医療を提供してきた。今回の動画は、これまでの見識を活かした。
久道理事長は内容について、「もっとも基本的なエクササイズである歩行の維持にフォーカスし、歩行を支える主要な筋肉を鍛えられるものにした。足病医療、理学療法などしっかりしたエビデンスに基づいて考案されている」と語る。
また足の機能維持の重要性については「人は死ぬとき3つの階段を下るという。その1段目は歩けなくなること。見方を変えれば、足を鍛えればその階段を下りないで済む。だからこそ足の機能維持は重要だ」と訴えた。
同病院は、今後も、動画に限らず高齢者の足の機能維持に役立つコンテンツの発信を考えているという。
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