公益社団法人全国有料老人ホーム協会(有老協・東京都中央区)は「平成26年度 有料老人ホームにおける前払金の実態に関する調査研究事業報告書」を先月末に発表した。
ホーム入居者に「前払い金の保全措置について理解しているか」を尋ねたところ、「知らなかった」が37・9%と「ある程度の内容まで知っていた」の23・1%を上回っており、消費者の理解が十分でない結果が明らかになった。特に「ある程度の内容まで知っていた」入居者の割合は、介護付有料老人ホームが36・0%であったのに対し、住宅型有料老人ホームが16・0%であるなど、類型によって大きな違いがみられる。
また、ホーム長に対し「保全措置を講じる上での課題」を聞いたところ、最も多かったのは「保全措置導入時の初期費用が高額」で、以下「保全措置にかかる年間管理費用が高額」「入居者が保全措置に係る費用を負担してくれない」「保全手続きが煩雑」「入居者の保全措置に対する理解が低い」と続く。「課題は無い」と回答したのは3割強に留まった。
これに対し有老協では「保全に係る費用負担の軽減や保全に係る手続きなどがホームにとって過度な負担にならないことが重要である」とコメントしている。
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