厚生労働省は8月28日、新型コロナウイルス感染症対策本部に、新型コロナに関する政策パッケージを提出、受理された。感染者が多数発生している地域などにおける、医療機関・高齢者施設の勤務者などを対象としたPCR検査の実施や、必要に応じたPCRカー派遣などの取り組みを行うことを都道府県に要請した。
自治体独自の助成も
政策パッケージでは、重症化するリスクの高い高齢者が集まる医療機関・高齢者施設でのクラスター発生の防止を徹底するため、感染者が多数発生している地域の医療機関、高齢者施設などの勤務者、入院・入所者の希望者全員に一斉・定期的な行政検査を実施するとした。さらに、感染拡大防止の観点から、実際に感染症が発生した施設に限らず、必要に応じて地域の関係者についても、希望者に行政検査を実施することを盛り込んだ。
加藤勝信厚生労働大臣は28日の会見にて、「これを具体的にどのように進めていくのかは、それぞれの地域や施設における取り組みになるが、我々としてもそれを全面的に支援していきたいと思っている。たとえば、検査が必要となっても、入所者などがどこかに移動して検査するというのは難しい。そこで、PCRカーのような具体的な取り組みを実施していく」と語っている。
このような国の動きに先行して、自治体独自に助成を始めた例もある。東京都練馬区では8月18日、高齢者や障害のある人が施設に入所する際、施設が独自に行うPCR検査の費用を助成すると発表し、8月の一般会計補正予算で3440万円を専決処分している。
補助上限額は、検査1件につき4万円。目黒区でも高齢者施設へ入所が決まった人を対象に上限3万円で検査費用を助成する。世田谷区では、介護事業所、保育園・幼稚園の職員、高齢者施設の入所予定者などを対象に、1日あたり1000人のPCR検査を実施すると発表。検査実施数は2万3000人を見込んでおり、約4億円の事業費を見込んでいる。
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