ケアサービス(東京都大田区)は8月、中国での介護サービス提供のための子会社を上海に設立し、今月より介護研修講座を開始した。介護サービスノウハウを中国に広めるだけでなく、今後エンゼルケア分野での進出も検討する。
上海の民間介護施設・老人病院の大手グループ「日月星」グループと業務委託契約を結び、まずはグループ職員を対象に介護研修講座を行う。今後は同グループ以外の事業者に対しても展開していく。
第一弾として9月から10月にかけて職員30~40人ずつを対象に、日本の介護職員初任者研修レベル程度の研修を行う。まずは初級レベルから取り掛かり、日月星グループの実務レベルを反映しながら、今後はレベルアップや役職ごとの研修などを段階的に行っていく。
また10月ごろをめどに、施設入居者向けの入浴サービスも展開していく。
福原俊晴取締役執行役員は「日月星グループの介護施設には健常者から要介護5程度の重度者まで幅広い高齢者が入居している。移動式の浴槽を居室に持ち込み、特に重度者へのオプションサービスとして入浴サービスを提供する」と、同社の訪問入浴のノウハウを活かしたい考え。
中国の介護施設では、日本のように大浴槽や個浴などがないのが一般的で、多くの高齢者はシャワー浴のみ。要介護度が重度になれば、シャワー浴も難しくなることから、同社から入浴サービスの導入を提案したという。
さらに日月星グループから要望のあった訪問介護やデイサービスなどへの参入も視野に入れる。
「介護事業に加えて、将来的には湯かんサービスも中国で展開していきたい。制度や文化的なハードルを乗り越えられれば、当社にとって大きなチャンス。参入の余地が十分にある分野だと捉えている」(福原取締役執行役員)
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