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グループホームの運営や海外事業、介護・医療人材に関わる周辺事業などを展開しているメディカル・ケア・サービス(さいたま市)。同社では、「認知症専門会社」となることを掲げ、質の高い認知症ケア・認知症予防への取り組みに注力している。4月に新社長に就任した、山本教雄社長に話を聞いた。

── 4月より新社長に就任されました

山本 方針などはこれまでと変わりません。主力であるグループホームは今期(2017年8月期)も12棟開設し、254棟・4886室になります。来期は15棟開設する予定で、今年の10月には運営居室数でトップとなる見込みです。運営棟数も300棟を目指していますが、再来期以降は開設ペースを落として質を高める取り組みに注力していきます。グループホームは、認知症施策を推進する上で欠かせないものと考えています。

また、経営的には、小規模で人材確保もしやすく、長期的に安定したモデルを作りやすいところがポイントです。総量規制も行われていますが、実績を持つ当社にとっては追い風です。大きな方向性として掲げているのは「グループホーム運営事業者から認知症専門会社へ」。より専門的で質の高い認知症ケア・認知症予防を手掛けていく方針です。

── 保険外事業について

山本 中国で現地の総合病院とともに運営している100床の介護施設は昨年黒字化しており、マレーシアでも9月に30床の施設を開設する予定です。今後は2019年までに中国で120~200床規模の施設をさらに3ヵ所開設予定で、国有企業とも協業します。日本式の介護を介護保険制度のない中国やマレーシアにもっていくことは、それだけで保険外事業になります。

今後は、人口の多い国で認知症ケア・多店舗展開のノウハウを提供していく考えです。

── そのほかには

山本 これは現在日本で展開している人材教育のインフラ事業ですが、「マナビタ!」という動画研修を推進しています。これは1年で800事業所にまで広がっているもので、こうした仕組みを中国でも売っていけるのではと検討しています。ほかには、グループ会社で土地活用や不動産業を展開する三光ソフランの強みを生かし、空き家や資産の有効活用に着手しています。

── 今後の展望は

山本 「保険収入に頼らないということは、社員に還元できる選択肢が増えること」と考え、労働集約型でない、利益率の高い事業も展開していきます。 介護職員は、社会的に意義深い必要不可欠な職種です。それを担っている人たちに様々な選択肢を提示するためにも、今後も多様な事業に挑戦します。職員一人ひとりの得意なことを生かしてキャリアを積めるような環境をつくっていきたいです。

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