SOMPOケアグループ(東京都品川区)が7月に開設した大規模研修センター「SOMPOケアユニバーシティ」(同港区)では6日、新入社員が10日間の入社前研修を開始した。センターでは、同グループが運営する施設の各ブランドの居室や多種多様なトイレ・浴室に加え、和室や段差など在宅訪問時の自宅も再現されている。
7月よりSOMPOケアネクストとSOMPOケアメッセージの2社一体運営が開始されたことを受け、SOMPOケアネクストの研修センターを拡大し、SOMPOケアメッセージ、ジャパンケアの社員も利用できる160名規模の「SOMPOケアユニバーシティ」を開校。新入社員向けの研修に加え、マネジメント層の研修や栄養マネジメント研修のプログラムの充実などを図る。現段階ではケア手法などにおいて2社でばらつきがあるが、eラーニングや技術指導の映像などを活用し、今後は統一に向かう考えだ。
青木繁和シニアリーダーは「計画から開校まで約1年かかった。グループの好事例を集め、同業他社や一般向けにも情報発信していきたい」としており、ゆくゆくは介護事業に携わる多くの人が利用できる場となることを目指す。また、センターでは11月をめどに喀痰吸引等の資格取得事業も開始する予定。加えて、来年4月には実務者研修の受講も開始予定で、11月の募集開始に向けて提携を進めている。
現在、地方の社員はサテライト施設において各地で研修しているが、「現場主義だったOJTを一堂に会して行うことで、ケアの一元化や同期の絆が生まれるなどの良い効果があるため、来年には大阪にも研修センターを開設する方針」だという。
グループ会長に奥村氏が就任
なお、2社一体運営開始に伴い、7月1日付で両社のマネジメント会社であったSOMPOケアは役割を終え、グループ運営に移行。社長を務めていた奥村幹夫氏がSOMPOケアグループの会長に就任し、本格的に経営に参画した。遠藤健社長以下の幹部役員も2社兼任となっており、指示系統の明確化による運営強化に取り組んでいる。
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