厚生労働省は7月27日、日本人の平均寿命が男性は80.98歳、女性は87.14歳になったと発表。男性は5年連続、女性は4年連続で過去最高を更新。男性は前年から0.23歳、女性は0.15歳伸びた。
厚労省が公表した「2016年簡易生命表」によると、男女それぞれ10万人の出生に対して65歳の生存数は、男性8万9083人、女性9万4301人。割合では、男性が89.1%、女性が94.3%となる。
同様に75歳まで生存する者の割合は男性75.1%、女性87.8%、90歳まで生存する者の割合は男性25.6%でおよそ4人に1人、女性49.9%と約半数に上っている。出生者のうち、ちょうど半数が生存すると期待される年数を寿命中位数といい、2016年においては、男性83.98年、女性89.97年となっている。平均寿命に比べ、男性は3.00年、女性は2.83年上回っている。
「簡易生命表」は、日本在住の日本人について、2016年の1年間の死亡状況が今後、変化しないと仮定したときに、各年齢の人が1年以内に死亡する確率や、平均してあと何年生きられるかという期待値などを、死亡率や平均余命などの指標によって表したもの。これらの指標は、男女別に各年齢の人口と死亡数を基にして計算されており、その値は現実の日本の年齢構成には左右されず、死亡状況のみを表している。日本の死亡状況を厳密に分析する上で不可欠なものとなっている。
厚労省の担当者は、「3大死因とされる、がん・心疾患・脳血管疾患の死亡率の低下が影響。医療技術の進歩もあり、今後さらに伸びる可能性が高い」とコメント。2016年に生まれた赤ちゃんが、がん・心疾患・脳血管疾患で死亡する割合は、男性が51.2%、女性が46.5%。仮に3大死因で亡くなる人がいなくなると、平均寿命は男性が6.95歳、女性が5.74歳伸びるという。
国際比較では、平均寿命のトップは男女とも香港となった。男性が81.32歳、女性が87.34歳だった。日本は男女ともに2位で、男性の3位は80.9歳のキプロス、女性は85.42歳のスペインとなっている。
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