昭和セレモニーブランドで葬儀サービスを手掛ける昭和興業(千葉県市川市)は、千葉県東葛エリアの介護事業者との提携を推進。職員の福利厚生の一環で葬儀サービスを手掛けるとともに、介護事業者が運営する入居者にもサービスを提供している。
東葛地区で10式場
同社は市川、松戸、船橋、柏、鎌ヶ谷の各市で10ヵ所の葬儀場を直営。事前相談の段階から利用者の疑問や不安に対し、専任スタッフが適切なアドバイスを提供。葬儀の運営、アフターサポートまで総合的にカバーする。
「最近は事前に相談をしてから葬儀を迎える方が全体の3割を超えている。万が一の時に慌てずに済み、しっかり準備しておけば後悔することもない」(石井善成専務取締役)。
「相談会」は各直営ホールで定期的に開催。個別相談から館内見学、葬儀にまつわる基礎知識が学べる葬儀セミナーまで対応している。葬儀以外にも法事、墓地・墓石、遺品整理、遺言・相続など様々な相談が可能だ。
グループ会社が提供する料理も強み。多様なメニューを、要望に合わせケータリング、デリバリー、ビュッフェスタイルなどで用意。各種パーティにも対応する。船橋市で来年、1階で仕出し弁当も提供するレストランをオープンする計画だ。
介護事業者との提携関係は約200事業所に達する。もともと介護職員の福利厚生をきっかけに提携したが、施設の看取り対応の充実とともに入居者の葬儀の依頼が増えているという。東葛エリアでは国立系をはじめとした多くの病院とも提携関係を結んでいる。
家族葬にも対応
同社では年間約3000件の葬儀を施行。ほとんどが直営葬儀場での施行だが、他の式場を紹介することも可能。一昨年オープンした鎌ヶ谷市の直営葬儀場では昨今急増している家族葬にも取り組んでいる。また寝台車を20台以上所有しているため、自宅まで送るサービスも手掛けている。
利用者や家族で構成される昭和くらぶ会員には葬儀関連、宿泊、レジャーをはじめとした優待情報が掲載された会報誌を年4回配布。会員は約2万6000人におよぶ。
「スタッフ対応や料理を売りに介護事業者にも積極的な提案をしていきたい」(石井専務取締役)。
同社は1963年設立。祭壇をアレンジするフラワーセンター、食事会社、仏壇・仏具、互助会などでグループを形成している。
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