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社会保障審議会介護給付費分科会の介護報酬改定検証・研究委員会は先月25日、2015年度介護報酬改定のサービスの提供状況に関する速報値を発表した。定期巡回・随時対応型訪問介護看護、訪問看護のサービス提供体制などを調べたもの。27日に同報告内容が提出し、来年度改定に向けた議論に繋げる。

この調査は来年度介護報酬改定に向けた議論について基礎資料となるもの。調査内容は3月に介護給付費分科会で新たに決定していた(1)定期巡回・随時対応サービスを含む訪問サービスの提供状況、(2)医療提供を目的とした介護保険施設などの役割を踏まえた利用者などへのサービスの在り方、(3)認知症対応型グループホームにおける医療提供など、(4)介護保険制度におけるサービスの質の評価、(5)訪問看護のサービス提供の在り方、について。

(1)では「オペレーターの効率的・効果的配置に向けた、時間帯ごとの随時コール内容や、オペレーターの対応状況」、「集合住宅におけるサービス提供」などを調査。回答事業所(全国367事業所)の指定状況については、6割が訪問介護、3割が訪問看護の指定を合わせて受けていた。定期巡回・随時対応サービスのみの指定事業所は約2割だった。(図・上段)

1事業所が1日のうちに受けるコール数は、1時間ごとに0.18回から0.37回の範囲で推移しており時間帯による大きな差はみられなかった。1回あたりのコールに要した時間は平均1.2分、8割以上が「2分以内」と回答しており短時間で対応できることが分かった。

委員からは「事業所によって要介護度が軽い利用者中心に受け入れているところと重度者を中心に受け入れているところがある。定期巡回・随時対応を利用しはじめたタイミングを明らかにするうえでも、サービス利用過程ごとに区別した調査結果をあきらかにすべき」などの要望があがった。

(5)では訪問看護ステーションの看護職員数(常勤換算数)は3.0人以上~5.0人未満が最も多く32.9%。次いで5.0人以上~7.0人未満が21.9%、7.0人以上~10.0人未満が17.9%だった。また、緊急時訪問看護加算の届け出状況は訪問看護ステーションでは9割以上が届け出ているのに対して、病院や診療所は約5割と明確な差が現れた。

 

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