自立支援・人材確保など誘導で
厚生労働省は社会保障審議会介護保険部会で10日、来年度の改正介護保険法における保険者機能の強化について基本方針を示した。
保険者に対して、自立支援や重度化防止の達成状況に応じて交付金を拠出する。
評価項目については要介護者の状態変化だけでなく、介護人材確保のための取り組みや在宅医療・介護連携策の具体化なども盛り込む。市区町村向け評価指標案59項目、都道府県向け指標案20項目について審議した。
地域資源把握も評価
項目は保険者の介護サービス提供についての状況把握や地域性に応じたサービス構築を促すものも多く、「地域密着型サービスの指定基準を定める条例に独自の内容を盛り込んでいること」や「地域包括支援センターでケアマネジャーが受けた相談の整理と経年的な把握」などが含まれる。鈴木邦彦委員(公益社団法人日本医師会常任理事)は「ケアプランの評価・把握項目にサ高住の適切な利用をしているかどうかを加えるべき」と要望した。
最大の争点になったのは財源や、評価項目を達成し得なかった場合のディスインセンティブについて。財源については経済財政運営と改革の基本方針2017で、調整交付金の活用を検討することが示してあるが大西秀人委員(全国市長会介護保険対策特別委員会委員長)はこれに強く反対。評価項目を達成しなかった自治体へのペナルティにも抵抗を示し、石本淳也委員(公益社団法人日本介護福祉士会会長)もケアのプロセス評価の観点から同調した。また、全国知事会は、評価結果の公表について都道府県や保険者間の優劣を比較するためのものではないことを明記することなどを求めた。
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