厚生労働省は、訪問介護の生活援助サービスの担い手育成に向けて新たに創設する新研修「生活援助従事者研修課程(仮称)」のカリキュラムを公表。新研修の時間数は9科目計59時間、筆記試験および実習も実施する。来年度の4月1日から運用される。
カリキュラム公表 計59時間、実習も
今回公表されたカリキュラムは「介護における尊厳の保持・自立支援」6時間、「老化と認知症の理解」9時間など9科目計59時間になっており、介護職員初任者研修(130時間)の半分以下の時間で行われる(左上表参照)。中でも、移動・移乗の実習2時間を含む「こころとからだのしくみと生活支援技術」の科目は24時間をかけて実施。各科目では講義と演習を一体で実施し、筆記試験による修了評価も行う。ただし、合否の判定は行わない。
パブリックコメントについてはすでに募集を開始しており、締め切りは3月20日。電子政府の総合窓口、郵送またはファックスにて受け付ける。
この新研修は、介護人材不足解消に向けて退職後の元気高齢者や主婦などを新たな担い手として育成することを目的に、全国の自治体において無料で実施するもの。訪問介護事業所の人員配置基準2・5人に組み入れることが可能だが、身体介護を担えず報酬減となるため、活用を見送る事業者も多い。有資格者とのすみ分けに関する疑問の声もあり、今後厚労省が提示するモデル事例やパブリックコメントへの対応に注目が集まる。
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