スポンサーリンク

 

 社会福祉法人頌徳福祉会(堺市)は、病院、老健、特養などを運営する頌徳会グループ。デイサービスでパイオニアが開発したカーナビゲーションシステムを導入し、利用者の送迎に活用している。送迎ルート作成の手間の削減や車両の運行の安全管理に役立てている。

 

 

 パイオニアが開発した「ビークルアシスト」は、カーナビに通信モジュールをつけ車両を管理するクラウドシステム。顧客の住所データをクラウド上に登録することで、各車両のナビに適切な運行ルートが表示される。
 頌徳福祉会は3階建ての特別養護老人ホーム「ソルメゾン」の1階に併設したデイサービス(定員50名)で同システムを2年ほど前に導入。現在利用者約120名の住所データが登録されている。

 

 開設当初は、介護職らが住所を調べ送迎ルートを決めていたが、「道を覚えられない」、「ルートの作成に時間が割かれる」といった理由で、カーナビシステムの採用を決断した。送迎車両の運行管理は専門会社に委託。法人内の専属ドライバー9名と法人内の6名の介護職が送迎を担当。大型車や軽車両9台で送迎を管理している。

 

 車両が訪問した地点をナビが記録。いつ、誰が、どの車両でどこへ訪問したかを日報として残せ、「集計レポート」作成の手間を省く。「軌跡管理」機能も搭載。急加速・急減速・速度超過など危険挙動の通知機能に加え、車両が通ったルートを地図上に軌跡で表示する。リアルタイムにどこを走っているかが分かり、危険運転があった場合、事務所から即座にドライバーに知らせることができる。
 「申し送り事項も備えているため、車両スタッフ全員で情報共有できるのも利点」(ソルメゾン稲永尚紀施設長)。

 

 ビークルアシストの基本価格はカーナビ端末で20万円前後。「動態管理」「メッセージ」「地点管理」「軌跡管理」「集計レポート」など一連の機能を使用した場合、月額2300〜2500円(契約期間による)の費用がかかる。

 

 頌徳福祉会は病院、診療所、介護老人保健施設などを運営する社会医療法人頌徳会グループ。2005年に個室8ユニット80床の特養「ソルメゾン」を開設(ショートステイ20床、デイサービスを併設)。個別機能訓練や管理栄養士を配置した食事サービスに注力している。入居者の平均要介護度は現在4・2ほど。施設内の看取りも毎年10名以上、多い年には20名近く行っている。

 

 デイサービスやショートステイでは年間200回以上のイベントを開催。地元のボランティアらの協力でカラオケ、ダンス、楽器演奏、花見などを実施。グループの老健と合同で、オリジナルの食器や小物が作れるポーセラーツや陶芸、タブレット教室なども専門講師を招き開催している。

この記事は有料会員記事です。
スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう