セカンドラボ(東京都新宿区)は7月10日、全国の医療・介護施設を対象に、外国人介護労働者の採用についてアンケートを実施し、その結果を公表した。6割の介護施設が外国人介護労働者の採用に前向きなことが明らかになった。
コミュニケーションの問題も
アンケート調査は2018年6月9日~29日に行い、151事業所から有効回答を得た。6割以上の施設が外国人介護労働者の活用に前向きで、4分の1の施設ではすでに採用している。採用における最大のネックは日本語でのコミュニケーション能力と回答する事業者が多かった。
外国人介護労働者の雇用での不安や過去に起こったトラブルについての質問では、「言葉・コミュニケーションの問題」が51%と最大の心理障壁となっている。次に、「文化・価値観の違い」が23%、「日本語能力向上のための指導体制」が13%となっている。 外国人介護労働者を採用する際に求める日本語のコミュニケーション能力については、「会話」「読む能力」「書く能力」の3つの観点から質問。「会話」については、介護実務をこなし、日常会話程度の日本語ができれば採用する事業所が46%、仕事上のコミュニケーションがきちんととれるレベルの日本語力を求める事業所が51%だった。
「読む能力」については59%、「書く能力」では53%の事業所で業務日報や介護記録が処理できることが望まれている。介護記録の整備は、施設運営基準の一つとして厚労省により定められている。
利用者の情報を職員間で共有する目的だけでなく、ケアプラン作成のための資料としても必要になる重要な業務であるため、必須と考える事業所が多いようだ。
採用の条件については、永住権を持つ外国人介護労働者へのニーズが43%と最も高かった。外国人介護労働者の受入れについては、今後の事業運営を左右する大きなテーマ。法人全体で議論を重ねる必要がある。
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