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「自立支援」を推進
シーディーアイ(東京都中央区)は10日、ケアプランの作成を支援する人工知能「CDI Platform MAIA」(以下・MAIA)のサービス提供を開始した。ADLの改善を促す「自立支援」を助けるケアプランの提案を重視しており、ケアマネの役割やケアプラン作成の考え方にどこまで影響を与えるか注目が集まる。

 

 

ケアマネ1人1万円で
サービス提供開始に合わせて開催した製品説明会で岡本茂雄社長が強調したのが、「ケアマネジャーの仕事をAIに置き換えるのではなく、ケアマネのパートナーとしてケアプランの作成を支援するもの」である点。「MAIA」は、過去のケアプランのうち利用者の状態が「改善した」とされるデータを膨大に保有している。ケアマネが対象者のADLや要介護認定項目を入力することで、保有データから「利用者のADLやIADLの改善」を指向した3つのケアプラン案を提案するとともに、それぞれを導入した場合の対象者の容態を、予測する。ケアマネはMAIAが提示したケアプランや、それを基にサービスを追加・変更したプランを導入した場合に、対象者がどのような状態になるのかを70あるアセスメント項目別に数値やグラフで視覚的に確認しながら比較検討できる。経験の浅いケアマネのケアプラン作成について質向上が期待できるほか、「未来が可視化されることで、目指したい生活に向けて介護サービスを導入できる」(岡本社長)ため、ケアプランの根拠を示し、利用者・家族とケアマネとの合意形成を支援できるものとしている。

 

例えば「極力在宅で暮らしたいのか」「施設への入居を考えているのか」「自力排泄のトレーニングを優先するのか」「外出できることを優先するのか」といった目標によって、それに応じた身体機能などの向上が見込まれるサービスや必要な介助を優先したケアプランを選択することができる。

 

 

ネット環境あれば特別なソフト不要
製品版のリリースを前に昨年、愛知県豊橋市のほか全国各地の15法人、200人のケアマネジャーがMAIAを試験導入してユーザーインターフェイスの開発や自立支援を目指したケアプランの作成に効果があるか、実証を重ねてきた。
利用する場合、特別な機器の導入やソフトのインストールは不要。ネット接続したパソコンやタブレットがあれば導入できる。事業所単位で申し込み後、IDとパスワードが発行される。料金はケアマネジャー1人当たり月額1万円。使用者のデータも集約され、AIは成長を続けることになる。

 

なお、順次全国で体験会も実施する。今月25日に松江市、11月7日に福岡市で開催が決定している。

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