11月に入り3月期決算の主な上場介護会社の第2四半期決算が発表されている(11月16日時点の発表分を集計)。大手に関しては概ね増収増益を確保。居住系施設の好調が目を引く。近年、積極的なM&Aで拡大を進めるソラスト(東京都港区)は統合効果も表れ始めている。
ニチイ、営業最高益
ニチイ学館(同千代田区)の連結売上は1425億9600万円となり前年同期比で0・8%増えた。介護部門は居住系で重度者の受入れを強化。稼働率向上により営業利益は過去最高の80億1900万円となった。
ベネッセホールディングス(岡山市)の連結売上は前年同期比マイナス3・1%の2147億6600万円。介護・保育事業の売上でみると同プラス5・5%増収の575億8400万円。高齢者施設は6ホーム増やし全体の入居率は95%と高い。また昨年に実施した処遇改善効果で職員が充足、人材委託費の減少などにより営業利益は前年同期比69・7%増の52億2700万円となった。
ツクイ(横浜市)の前年同期比連結売上はプラス6・6%の430億5300万円、営業利益はマイナス7・4%の24億7700万円。有料老人ホームの入居率は前年同期から4・5ポイント上昇し91・5%となった。主力のデイサービスは11拠点を新設したが、デイのマイナス改定の影響もあり3億9000万円の減収となった。
ユニマット リタイアメント・コミュニティ(東京都港区)の連結売上は前年同期比プラス20・8%で272億9300万円。介護事業の売上は主要サービスすべてで利用者が増加し同5・1%増の237億600万円。営業利益は同25・8%増の27億800万円。
セントケア・ホールディング(同中央区)の連結売上は前年同期比3・7%増の204億3600万円。営業利益は同10・1%マイナスの9億6400万円。介護事業でみると、訪問看護、小多機・看多機などが好調だった一方で、訪問介護で要支援の利用者が減少。また看護師らの採用強化と処遇改善の進展で人件費が増加した。その結果、介護事業の売上高は同3・6%増の199億5300万円、営業利益は同4・8%マイナスの8億7600万円となった。
ソラスト(同港区)の連結売上は前年同期比プラス16・4%の410億3100万円。近年、買収により急速に規模を拡大している介護事業の売上は同プラス60・8%で122億8700万円、営業利益は同プラス107・4%の8億4700万円となった。
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