最新介護技術検証
SOMPOホールディングス(東京都新宿区)と、グループ企業で介護事業を手がけるSOMPOケア(同品川区)は2月5日、介護分野で活用する最新テクノロジーの検証施設「Future Care Lab in Japan(以下・ラボ)」を品川区に開設した。ICTやデジタル技術を積極的に取り入れ、人手に頼ることの多い介護現場の効率化を追求していく。
SOMPOHDの桜田謙悟社長は、ラボを開設した理由について「介護業界は深刻な人材不足。テクノロジーと人間が共生することで、介護にもたらす効果を実証していきたい。ラボで検証した最新テクノロジーを介護現場で活用し、サービスの生産性と質を同時に高めていく」と語った。SOMPOケアで実際に施設を運営することにより知見を集め、そのノウハウを活かして、健康維持を促す保険など未来の商品開発につなげていく考えだ。
ラボは最適なテスト環境として、介護施設の居室、設備を再現しており、国内外の先端技術の実証などを進める。AIやロボット、IoTなどで代替できる業務を整理しつつ、人が本来やるべき介護を改めて定義し、2040年の介護のあり方を研究していくという。特に、食事介助や入浴介助、排泄介助といった時間を多く費やしている業務をテクノロジーに置き換えられるかについて、メーカーと共同で研究。技術面や安全面で問題がないかどうか、まずは約20の機器について検証する。
省力化の効果と安全性を立証できたテクノロジーから順次、SOMPOケアの所有する介護施設に導入し、さらに現場検証を重ね、2021年以降本格導入していく予定だ。「新しい介護」をコンセプトとした新棟も計画しているという。
「試行錯誤しながら、真に現場で使える商品やサービスとして、実証した技術を広めて行きたい。介護人材の需給ギャップを解消し、持続可能な事業モデルを構築していく」(SOMPOHD介護・ヘルスケア事業 奥村幹夫オーナー)
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