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 公益社団法人全国老人保健施設協会(全老健/東京都港区)、公益社団法人日本介護福祉士会(同港区)、公益社団法人日本認知症グループホーム協会(日本GH協/同新宿区)は12月2日、都内で合同記者会見を行った。人材不足解消に向け、医療介護総合確保基金を介護福祉士養成学校の授業料補助などに使うべきとした意見があがった。

 全老健の東憲太郎会長は、医療介護総合確保基金について言及。2015年度の同基金における介護分は2285億円。そのうち、人材確保に244億円、施設などの整備に2041億円が当てられた。東会長は「施設をいくら建てても人材がいないと運営できなく、これでは本末転倒。施設整備より人材確保に基金を費やすことが必要」とした。

 その上で、現在充足率が約50%と定員割れを起こしている介護福祉士養成学校に資金を投入すべきと述べた。「全国の養成学校の定員は現在1万7769人。例えば、基金から授業料を1人当たり年間100万円、家賃を1人当たり年間60万円補助したとしても、計283億円。これは、基金の約1割超ほどで十分に考えられる金額」と主張。「介護福祉士を目指す若者が少なくなっている中で、このような思い切った対策が必要」と言い、この案を厚生労働省に提案していくとした。

 また、日本介護福祉士会の石本淳也会長は介護福祉士の役割について、「専門性を高め、介護福祉士の役割を明確化していく必要がある。”認定介護福祉士制度”の制定を目指して、専門職として介護福祉士が頑張れる業界にしてきたい。そのために、介護福祉士の質も量も高めていくことが目標」とコメントした。これについて、東会長も「介護福祉士の専門職化を進めていくべき」と同調した。

 日本GH協の河﨑茂子会長は通所・居住系の地域密着型サービスの中で最も多いグループホームについて、「グループホームではケア方針の策定率、医学的診断実施率、原因疾患の診断実施率ともに、居宅系・居住系のサービスの中で最も高い割合となっている。地域密着型サービスとして、地域包括ケアの中心に向かって頑張っていく」とした。

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