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 厚生労働省は昨年12月28日、2016年度介護事業経営概況調査結果を発表した。この調査は、次期介護保険制度改正及び介護報酬改定に必要な基礎資料を得ることを目的に、昨年5月に2014年度・2015年度決算額を調査したもの。調査対象は全国1万6280の介護サービス事業所。有効回答数は7681。

 

 2012年度決算額を調査した2013年度の概況調査に比べると、殆どのサービスで収支差率は悪化している。特に、特養・老健・特定施設など居住系サービスの収支差率悪化が深刻だ。また、居宅介護支援事業所は収支差率そのものは改善したが、それでもマイナスとなっている。

 

 収支差率が悪化した要因の一つとして考えられるのが、人件費の増加。介護事業費用全体に占める給与費の割合は、特養が12年度決算では59.5%だが、15年度決算では63.8%に増加している。同様に老健では55.3%から59.6%に、特定施設では41.6%から44.4%に、グループホームでは60.2%から64.0%に増加している。

 常勤換算職員1人当たりの給与費は特養が34万7903円(15年度決算)で、12年度決算より1万885円増。老健は36万2299円で1349円増、訪問介護は28万3133円で2万8849円増、通所介護は28万1634円で4万2172円増、特定施設が31万8212円で2万6209円増と軒並み増加している。

 

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