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 メッセージ(岡山市)は11月18日、2016年3月期第2四半期決算説明会を開催した。子会社での利用者転落事故・入居者虐待などが明らかになってから初めて橋本俊明会長が公的な場で説明をするとあって、出席者からは虐待問題に関する質問が相次いだ。

 冒頭で橋本会長は「関係者の皆様に多大なるご迷惑とご心配をおかけした」と頭を下げ、今月末から来月頭に予定されている、弁護士や大学教授などからなる第三者調査委員会の調査報告書の提出を受け、来月上旬にも抜本的解決に向けての対策を発表する考えを示した。

 決算説明会後の質疑応答では「人材不足が虐待の原因になったのでは」との質問が飛んだ。これについては「直接的な原因ではない」としながらも、「勤務開始1ヵ月後に介護スタッフとしての適性などを判断することになっているが、その際に、人手不足を理由に『適性としては微妙だが、教育研修をしっかりしていけば大丈夫だろう』という意識がはたらき、結果としてハードルが下がってしまった点は否めない」とコメントした。
 しかし「何よりも本社や管理職者のマネジメント力不足が原因」「個人的な見解だが、各施設に任せ過ぎた。もっと本社が関与すべきだったと思う」と、社としての体制不備が大きな理由であるとの認識を示した。

 また、本来であるならば都に報告されるべきなのに未報告だった事案が700件以上あった点については「報告すべき範囲を狭く認識し、各ホームにも伝えていなかった。完全に会社側のミス」とコメント。各ホームではヒヤリハットなどをきちんと記録し検証を行っているが、それが社全体として共有できていなかった点があるとし、来月よりiPadなどを用いて全社的に情報を共有できる仕組みを構築していくことを明らかにした。

 なお、入居者や家族に対しては、文書も含め数回説明を行ったが、一連の問題を理由にしての退去の申し出はないという。

 今後については、何よりも人材の教育・育成が急務であるとし、「介護福祉士資格を取得するようなレベルのスタッフなら介護技術に関しては十分にある。今後はコミュニケーション能力を重視した教育・研修が必要」と述べた。また、主力事業であるサービス付き高齢者向け住宅は「自由な生活」が最大の魅力であるが「自由な生活に安全対策が伴っていなかった。これは反省点であり『安全あっての自由な生活』であることをしっかり認識したい」とコメントした。

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