入居率も上昇傾向
SOMPOケアネクスト(東京都大田区)遠藤健社長は1月29日、介護系メディアの合同インタビューに応じた。昨年12月1日にワタミより承継している介護事業について「スタッフ教育とICT活用に力を入れてきたい」とコメントした。
OJT行える余力作り出す
事業承継後約2ヵ月が経過したが、現在の状況については「事業承継時、高齢者住宅の平均入居率は77~78%だったが、『売却先が決まったことで、安心して入居できる』と、新規入居申込数は昨年12月、今年1月と増加傾向にある」とし、入居率90%の回復を目標として掲げた。
また、旧ワタミの介護時代から強みとして掲げていた食事や、スタッフのマインドなどについては「変える必要が無く、今後も残していく」とした一方で「スタッフ教育の仕組みやインフラ」については改善の余地があるとし(1)研修センターの活用などによるスタッフの技術・知識の標準化(2)OJTがしっかりと行えるような「余力」を各ホームにつくる、ことなどを、4月開始をめどに取り組む予定であることを示した。
またICTやロボットの活用については「機械に任せた方が確度・精度の高い業務については積極的に活用すべきだ」とし、見守りセンサーやスタッフの労務負担を軽減するロボットの導入を優先的に進める考えを示した。
インタビューの席には、損保ジャパン日本興亜ホールディングス介護事業部の大池博課長も出席したことから、参加メディアからは、昨年末のメッセージのM&A表明などについても多くの質問がなされた。
今後の介護事業の展開については「メッセージのTOBが成立した上での話」と前置きしながら、「SOMPOケアネクスト、メッセージ両社の資源を活用してフルラインのサービスを提供してきたい」と言及。両社の統合や、業務効率化を目的にした間接部門の統合などについても「検討しなければならないテーマ」と今後の可能性に含みを持たせた。
また、現在34%を出資する介護事業者シダーについては、出資比率の引き上げなどは考えていないと明言した。
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