自治体供給計画 制度化推進
国土交通省が設置している「サービス付き高齢者向け住宅の整備等のあり方に関する検討会」(座長・一般財団法人高齢者住宅財団高橋紘士理事長)の第7回検討会が4月27日に行われ、これまでの議論の取りまとめ案が公表された。サ付き住宅について「立地の適正化が課題」としている。
必要なサービス受けられぬ恐れ
取りまとめ案では、サ付き住宅について「約20万戸が供給されるなど全国的には順調に供給されている一方で、地域別にはバラツキが存在する」と指摘。
特に、地価の安い郊外部に立地する例も増えているが、その場合には交通機関や医療機関へのアクセスが悪いものも存在し「必要なサービスが受けにくく、利便性が低下する恐れがある」としている。
その上で「市町村のまちづくりや医療・介護サービスとの適切な連携の観点から、サ付き住宅の立地の適正化が課題」とし、今後は(1)市町村が日常生活圏域ごとに、高齢者居住安定確保計画や高齢者向け住宅の供給方針を策定できるように制度化を進める(2)きめ細かな計画等が市町村において策定されるよう、策定マニュアルを整備すべき、との見解を示している。
その他、今後取り組むべき施策として以下を掲げている。
◎良質な居住空間が確保された高齢者向け住宅の設計事例集の策定
◎共用空間に係るガイドラインの策定
◎シェアハウス等の空間のあり方の検討
◎見守りや生活相談サービスの従事者に関わる資格のあり方や戸数に応じた従事者数・常駐のあり方等の検討
◎居住支援協議会による見守り・生活相談サービス従事者への研修や講習会等の実施
◎ICTを活用した効率的な生活支援サービスのモデル的取り組みに係る支援
◎地域における安価な見守りサービスの提供等に係るモデル的な取り組みの支援
◎自治体の計画等において「拠点型」の供給方針の明示を促進
◎「サービス付き高齢者向け住宅情報提供システム」における登録物件の情報の充実。また同システムと介護サービス情報公表システムとの連携による、サ付き住宅周辺の介護サービス情報の充実
◎地域住民や第三者が客観的に住宅やサービスの評価をする仕組みの構築
◎「分散型」の整備促進
◎空き家活用や、PREの活用による低廉な物件の整備促進
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