野村不動産ホールディングス(東京都新宿区)は1日、都内で高齢者住宅3棟を運営するJAPANライフデザイン(同港区)と資本提携を行い、同社株式の49%を取得した。また、親会社の創生事業団(福岡市)と業務提携も行っており、今後は創生事業団のノウハウなどを活用して高齢者住宅の開設を進めていきたい考えだ。
JAPANライフデザインは、現在「グッドタイムホーム」のブランドで、東京都調布市、品川区、大田区で3棟(合計174室)の介護付有料老人ホームを運営。これまで創生事業団が100%株式を保有していたが、野村不動産HDが第三者割当増資を引き受けた。
野村不動産HDは、2015年4月に100%子会社の野村不動産ウェルネスを立ち上げ、高齢者住宅事業への参入を表明。現在、第1号案件となるサービス付き高齢者向け住宅の建設が千葉県船橋市で進められている最中だ。オープンは今年10月の予定。
今回、JAPANライフデザインを提携先として選んだ理由について、野村不動産HDコーポレートコミュニケーション部では「現在、建設中の船橋の物件を含め、当社グループで供給する高齢者住宅は、分譲マンション『プラウド』の購入者や、その親を主な入居対象者として想定しています。JAPANライフデザインが運営する有料老人ホームは価格やサービス品質などのグレード面において、プラウド購入者層との親和性が高いと判断しました」と語る
また、野村不動産ウェルネス松本裕樹専務によると、同社の高齢者住宅開発・運営の基本スタンスは(1)介護保険サービスを直接提供はしない(2)類型はサ付き住宅かシニア向け分譲マンション(3)入居対象者はアクティブシニア(4)土地・建物は自社所有、だという。
「今回の創生事業団との提携により、土地の有効活用案件、健常者向けと要介護者向けの複合型住宅など、当社単独では事業化が難しい案件についても手がけることが可能になります。創生事業団側としても、今後の新規開設により弾みをつけることができると思います」(松本専務)
一方、創生事業団は「現在、創生事業団を中心に14法人で構成されるグループ『グッドタイムアライアンス』では、約5000床の高齢者住宅を運営しています。今回の業務・資本提携および独自開発、M&Aなどで10年後に1万5000床体制を目指します」とコメントしている。
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