医療法人元気会(埼玉県所沢市)は5月19日、同法人が運営する地域のコミュニティスペース「オレンジタウン」で、地域住民に向けたお笑い芸人や俳優による寸劇を交えた公開医療講座「5年後の笑顔のために~未来診療所」を開催した。第1回は「尿漏れ」をテーマに行い、約70名が参加した。
医療法人元気会
オレンジタウンでは、「未来への鍵」という名称で月1回、在宅医療、在宅介護、高齢者施設などの紹介を行っていた。地域住民が、より親しみやすく気軽に足を運べるのではないかと考え、寸劇を交えた新しい形態で開催したという。
同法人の理事長であり、わかさクリニックの間嶋崇院長は「楽しい家族の日常を通じて、在宅での医療と介護を広く周知すること、地域包括システムについて理解してもらうことが目的」と語る。
介護保険も紹介
第1部の寸劇では、在宅の医療や介護で最も患者の近くにいる「ケアマネジャー」を主役に、その目線で物語を進行。物語の中では、所沢市の介護保険による「紙おむつ配達サービスの利用方法」の紹介や、健康麻雀や歌声喫茶などを通じて地域の中で自分らしく生きることができるオレンジタウンでの取組みが地域包括ケアであることなどを説明した。
劇の合間には、間嶋院長がスクリーン上で、尿漏れの病気や病態、対策を説明。事前に配布した排尿チェックシートを基に参加者が症状の程度を判定できるようにした。
第2部では、自宅でできる尿漏れ対策のトレーニングを実施した。また、参加者の尿漏れに関する悩みに中野葉月看護部長が対応。中野部長は尿漏れについて「普段の生活からカフェインや水分の取りすぎに気を付けるべき」「薬で症状がよくなることがあるから諦めないで欲しい」「尿漏れの検査は怖いものではなく、体の負担も少なく費用も高くないので受けて欲しい」と答えた。
「今後、様々なテーマで未来診療所を開催しながら、出張イベントができるパッケージ化を目指して、地域包括ケアを地域住民に紹介する手段にしたいと考えている」
また、同法人は昨年より、地域住民の依頼で買物支援を目的とした、自宅から地元のスーパーまでの無料送迎サービスを始めている。その活動の中で生活支援が必要なことが多いことを知り、生活支援業務の展開について検討中だという。
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