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「都市事情に合った報酬に」
「大規模修繕を補助対象に」
九都県市首脳会議(埼玉県・千葉県・東京都・神奈川県・横浜市・川崎市・千葉市・さいたま市・相模原市)は6月14日、都市部における特別養護老人ホームの持続可能な運営と整備の促進に向け、適切な報酬の設定などを求める要望書を根本匠厚生労働大臣に提出した。

高い人件費など都市部には課題
要望書では、「特養の整備や運営を行う上で、九都県市では人件費や物件費が全国に比べて高いなど、都市部特有の課題がみられる」とし、現在の特養の介護報酬について「都市部特有の課題が十分に反映されていない」と問題視する。

さらに、デイサービスの介護報酬が定員規模別になっているのに対し、特養では全ての規模が同様の報酬単価となっている(注・地域密着型特養は除く)ため、介護事業経営実態調査などでは、定員80人以下の特養の収支差率が常に低いものとなっていることを指摘し「施設の運営や整備に向けた適切な対策を講じていかなければ、質の高いサービスの安定的な提供、老朽化した施設の大規模修繕などに支障を来たす恐れがある」と訴える。
また、2006年の三位一体改革により広域型特養の整備に関わる補助金が廃止になったことを受け「現在の国の支援制度では、広域型の特養は十分に整備が進まない」とし、地域ごとの必要量に応じた整備が行えるよう、支援策の拡充を求めている。

具体的な要望点は以下の通り。
(1)特養の介護報酬について、都市部特有の実情や定員規模など施設の運営実態を踏まえた報酬に設定。
(2)地域医療介護総合確保基金事業において、特養の大規模修繕を補助対象とするほか、広域型特養の整備促進に向けた支援策の充実を図る。
14日には、九都県市を代表して、木村賢太郎相模原市長が厚労省を訪問、上野宏史政務官に要望書を手渡した。

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