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厚生労働省は11月22日、介護給付費分科会において、次期報酬改定に向けた居宅介護支援の報酬・基準に関する議論を実施。医療・介護連携強化のための加算や、公正中立なケアマネジメントの確保に向けた特定事業所集中減算の見直しに方向性が示されている。

入院時情報連携加算「3日以内」新設へ
当日は、医療・介護連携や末期がんの利用者に対するケアマネジメント、公正中立なケアマネジメントの確保などについて議論。

まず「医療・介護連携」の議論において、厚労省は入院時情報連携加算および退院・退所加算の見直し案を提示した。現行の入院時情報連携加算は、利用者の入院に際して必要な情報を入院後7日以内に提供した場合に算定できるもの。これに、「入院後3日以内の情報提供」による加算を新設する方針だ。

稲葉雅之委員(民間介護事業推進委員会代表委員)は「良いことだと思う。これを有効にする手立てを周知してほしい」と言及。対して伊藤伸樹委員(全国健康保険協会理事長)は「土日を挟む場合など、3日以内は難しい。独立型の事業所は赤字になるため、公正な配慮を」と述べた。

退院・退所加算の見直し案としては、退院時の多職種カンファレンスに参加した場合を手厚く評価することなどを提示。東憲太郎委員(全国老人保健施設協会会長)は、老健からの退所時のカンファレンスにケアマネが参加する場合をこの対象にしない方針について「老健のカンファレンスにはケアマネが来なくてよいことになる」と指摘した。

集中減算の対象選定に疑問の声
また、「公正中立なケアマネジメントの確保」に関する議論においては、特定事業所集中減算の見直し案を提示。ケアプランにおける特定のサービス事業所への集中割合が正当な理由なく80%を超える場合に報酬を減算するものだが、請求事業所数の少ないサービスや主治医等の指示により利用する医療系サービスについては減算を免除する方針を示し、次年度以降の減算の対象を訪問介護、通所介護、福祉用具貸与の3つのサービスに限定した。

これについては疑問もあがり、石本淳也委員(日本介護福祉士会会長)は「利用者が自由に選ぶ可能性を検討してほしい。これでは現場での説明が困難だ」と訴えた。

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