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 前号(5月18日号)に引き続き、介護事業者の2016年3月期通期決算を紹介していく。報酬引き下げなど厳しい経営環境と言われる中、増収増益を達成した企業もある(一部事業者は、2016年3月期通期以外の決算も紹介)。

シダー 黒字転換

▼ニチイ学館(東京都千代田区)は増収減益。当期純利益は159億9500万円の赤字となった。高齢者施設付帯設備などの固定資産の減損損失など72億円強の特別損失の計上などによるもの。

▼シップヘルスケアホールディングス(大阪府吹田市)は増収増益。有料老人ホームなどのライフケア事業は、売上高は前年と同額の199億9100万円、セグメント利益は前年度比21・0%減の1億5100万円。介護報酬減などが響いた。

▼ユニマット リタイアメント・コミュニティ(東京都港区)は増収減益。当期純利益も1億6300万円の赤字となった。夜間・休日に対応できる人員確保に努めたため人件費率がアップしたことなどが原因。

▼セントケア・ホールディング(東京都中央区)は前年度の増収減益から増収増益に転じた。サービス提供体制の見直しを図り、積極的に各種加算の取得を進めたほか、新規利用者の獲得に注力したことが奏功した。

アトラ 経常利益前年比6倍強に

▼シダー(北九州市)は増収増益。当期純利益も黒字に転じた。施設サービス事業において、入居率の上昇などによりセグメント利益が前年度比142・3%増となったことが大きい。デイサービス事業は減収減益。

▼ケアサービス(東京都大田区)は2016年3月期より連結財務諸表を作成しているため、前年3月期の数値及び対前年増減率は未記載。主力のデイサービスで加算取得を進めた結果、報酬引き下げの影響を上回った。

▼学研ホールディングス(東京都品川区)の2016年9月期第2四半期決算は増収増益。四半期純利益も黒字に転じた。高齢者福祉・子育て支援事業は売上高80億4800万円(前年同期比17・1%増)、営業損失4700万円(前年同期より8500万円改善)。

▼アトラ(大阪市)の2016年12月期第1四半期決算は増収増益。経常利益は前年同期比で568・8%増となった。デイサービス「ほねつぎ」フランチャイズ加盟店増、利用者増などによるもの。

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