第135回社会保障審議会介護給付費分科会が1月18日開催された。2017年度の臨時介護報酬改定案が諮問され、了承された。処遇改善加算の区分新設に伴い、全体で1.14%のプラスとなる。
介護事業者に職員のキャリアアップの仕組みの構築を促し、介護職員の給与を月額平均で1万円相当改善させる。現処遇改善加算同様、介護に直接従事する職員の給与として支給することが条件。
新設される「介護職員処遇改善加算(Ⅰ)」の取得要件は、これまでの(1)職位、職責、職務内容に応じた任用要件と賃金体制を整備すること(キャリアパス要件Ⅰ)、(2)資質向上のための計画を策定して研修の実施又は研修の機会を確保すること(キャリアパス要件Ⅱ)に加え、新たに(3)経験もしくは資格等に応じて昇給する仕組み又は一定の基準に基づき定期に昇給を判定する仕組みを設けること(キャリアパス要件Ⅲ)と、介護職員に対する通知が求められる。
2015年度改定の処遇改善加算の取得率72%と同程度だった場合、全体で1.14%のプラス改定になる試算だ。委員からは「加算を取得しない事業所に危機感を持たせるよう、自治体に指導を求める」(稲葉雅之委員・民間介護推進委員会代表委員)「財源が離職防止に資するよう、事業所がしっかり加算を取得できるよう説明機会を」(及川ゆりこ委員・公益社団法人日本介護福祉士会副会長)と事業者の支援を求める声があった。また、東憲太郎委員(公益社団法人全国老人保健施設協会会長)からは「地域医療介護総合確保基金を使った人材確保もこの場で合わせて議論していくべき」と要望が挙がった。
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