(財)東京財団(東京都港区)は4月3日、都内で医療・介護制度改革を考える連続フォーラム最終回「『ケア』先進地から探る医療・介護制度改革のヒント」を開催した。
スピーカーとして涌谷町町民医療福祉センターのセンター長青沼孝徳氏と社会医療法人ジャパンメディカルアライアンス東埼玉総合病院在宅連携拠点事業推進室長の中野智紀氏、東京財団研究員兼プロデューサーの三原岳氏が登壇した。
フォーラムで最も議論が集まったのは2025年に向けた地域包括ケアシステムをどのように構築していくかという点。保健・福祉の連携システムや住民の健康づくりなどを進める青沼氏、埼玉県幸手市で住民が主体となった体制づくりに取り組んでいる中野氏はともに国が描いている地域包括ケアシステムモデルに賛同する一方で、それぞれの地域にあったシステムの構築に向けた具体策が明確でないことを課題としてあげた。中野氏は「地域包括ケアシステムには、当事者である地域住民の意識を高めていくための仕組みづくりが大切」と述べ、地域住民の主体性を強調した。青沼氏も「何かをする時には必ずリーダが必要となる。地域医療を支えるためには、何でもできる総合医の存在が多きい。社会的な視点を持った医師を育てなくてはいけない」と課題を述べた。三原氏は青沼氏と中野氏の発言を踏まえ、「先進事例としてあげられる地域は住民が主体となっている。町づくり=地域包括ケアシステムの構築とするならば、地域包括ケアシステムにおいても住民の主体性が問われるだろう」と述べた。
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