セコム医療システム(東京都渋谷区)がセコム(同)、荒井商店(同)と協同で昨年11月に横浜市で開設したサービス付き高齢者向け住宅(以下・サ付き住宅)・デイ・地域交流スペースからなる高齢者複合施設「セコムカレアあざみ野」が当初の想定を上回るペースで入居が進んでいる。
「サ付き住宅の入居率はほぼ100%です。好調の要因はいろいろあるでしょうが、セコムというブランド力、品質の割に入居費用が安いことなどが支持されているようです。また急病時などにギュッと握ることで緊急通報ができるペンダント型の『マイドクター』に、携帯電話機能・GPS機能を追加させた新商品『マイドクタープラス』を入居者全員に貸与することも好評です」と語るのは、セコム医療システム布施達朗社長。同社は、この複合施設のうちデイサービス「セコムシニア倶楽部あざみ野」を運営する。このデイの特徴はサービス提供時間が12時から19時という点だ。
「通常のデイですと、利用者は17時には家に帰ってきます。働いている家族はその時間に帰宅できません。自分が家に帰るまでの何時間か、介護を必要とする人が1人で家の中にいるのは不安です。当社のデイでしたら、家族が仕事から帰ってから利用者が帰ってきますし、夕食もデイで提供しますので利用者は帰宅したら寝るだけです。家族の負担は大きく軽減されます」
同社では、このデイが好評なことから、同様の形態で今後開設を進めて行く考えだ。
同社が4月1日に神奈川県鎌倉市で開設したのが、訪問看護・訪問介護・デイ・居宅介護支援が一体となった複合施設「セコム在宅総合ケアセンター鎌倉」だ。
「国は、高齢者の在宅生活への移行を進める考えですが、訪問介護やデイだけでは最期まで在宅生活を続けるのは難しいでしょう。在宅生活の維持継続のためには訪問看護が不可欠です。当社では、訪問看護単体の事業所を33ヵ所展開していますが、今後はこうした在宅総合ケアセンターを開設して、高齢者の在宅生活を支えて行きます」
今後、セコムグループで運営するサ付き住宅についても「訪問看護の有無で、消費者の評価は全く違う」との考えから、訪問看護・訪問介護・デイをセットで併設していく考えだ。
「良質なスタッフの確保・育成の必要性もありますので、サ付き住宅は『どんどん作る』というわけにはいきませんが、当面は1都3県で年に1~2棟のペースで開設していきたいと思います。セコムの提携病院が各所にありますので、その近辺での開設が理想的です」
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