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 第108回社会保障審議会介護給付費分科会が9月10日開催された。今回と次回は介護関連の各事業者団体からのヒアリングが行われる。今回は(社)24時間在宅ケア研究会など7団体が介護報酬改定に関する要望などの意見陳述を行った。

「24時間稼働」が介護事業の基本

 (社)24時間在宅ケア研究会の時田純理事長は、現在の訪問介護について「多くの事業者が土日や夜間は営業しないなど、利用者側のニーズではなく、事業者側の都合でサービスが提供されている。これでは介護が社会インフラのひとつとはならない」と主張。
 厚生労働省に対しても「現在の訪問介護制度の上に定期巡回・随時対応型訪問介護看護(24時間サービス)を乗せた現在の仕組みは明らかに失敗」と批判した。その上で、24時間サービスを旧来の仕組みから脱した全く新しいサービスとして位置付ける必要性がある、と訴えた。

 (社)全国特定施設事業者協議会の市原俊男代表理事は、特定施設退去者の55・1%が死亡による契約終了であり、その中の50%が自身の居室や一時介護室などで最期を迎えているデータを元に、「介護報酬改定では、看取り介護に対する評価の拡充をして欲しい」と訴えた。

 また、特定施設は訪問介護などに比べ都市部で事業展開をしているケースが多いこと、現在は人件費割合が45%のサービスに区分されている、が実際の人件費率は60~70%程度であり、現在の地域区分単価が実態に合っていないことを訴えた。

利用状況など細かく調査を

 (財)サービス付き高齢者向け住宅協会の奥村孝行事務局長は「入居者が医療・介護サービスを自由に選択できることは必須だが」と前置きした上で「サ付き住宅にとって医療・介護との連携は重要であり、多くの住宅が医療・介護事業所を併設させている」と現状を説明。「訪問・通所系の同一建物へのサービス提供減算を継続するのであれば、サービスの利用状況などについて細かい実態調査を行うべき」と訴えた。

 今回は、この他(社)日本理学療法士協会、(社)日本作業療法士協会、(社)日本言語聴覚士協会、(社)全国軽費老人ホーム協議会が、意見を述べた。

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