西日本電信電話と東日本電信電話(以下、NTT東西)は、シニアや要介護者向けの福祉コミュニケーションシステム、緊急通報装置、簡易型緊急通報装置の販売を11月から開始した。
福祉コミュニケーションシステム「SR10─VII」は、消防署や市町村などの緊急通報センターに設置。あらかじめ登録している高齢者の緊急通報装置「SL─11号BOX」から通報を受けた際に、通報種別、電話番号、個人データをディスプレイ上に表示する。緊急通報センターのオペレーターは表示された画面を確認後、救急車の手配や、協力員への支援要請を一元的に行うことができる。
「SR10─VII」から回線を経由して各家庭にある緊急通報装置「SL─11号BOX」の設定内容の登録、変更が実施できるため、設定の変更のたびに現地に行く必要がない。緊急通報センターのオペレーターが、定期的に電話による高齢者の健康状況などを確認する「お元気コール」のサポート機能を付加。対象者のリストをインストールし、開始日、間隔を設定しておくことにより、その日に連絡する該当者が画面上に一覧表示され、もれなく連絡を効率的に行える。
「SL─11号BOX」は、一人暮らしの高齢者が自宅内において、病気や事故などの緊急事態に陥った場合や、日常生活上での悩みごとなどを相談したい場合に、「非常ボタン」や「相談ボタン」を押すだけで、登録している緊急通報センターや親類を呼び出すことが可能な装置。
公共施設や病院内のビジネスフォンに収容し、ナースセンターなどの通報先を多機能電話機などの内線に設定することで、低コストの簡易ナースコールシステムとして利用。緊急通報センターに事前に設定された電話番号へ通報し、受話器を持たずにハンドフリーで通話が可能。さらに着信自動応答機能により、着信があった場合にボタンを押さずにそのまま通話できる。
発声が困難な状況の場合、あらかじめ録音した音声を選択して通報。従来機器では相手と自分との声が片方向通話だったが、同商品では双方向通話が可能。
セット品、オプション品として提供する「小電力型ワイヤレスリモートスイッチ5(送信機)」の電池を変更し、従来機器と比べて低温の環境下においても電池寿命を確保できるようになった。新たにひかり電話に対応したことにより、より多くのユーザーが利用できる。ひかり電話対応の緊急通報装置として初めて一般財団法人日本消防設備安全センター(FESC)の性能評定を取得した。
「シルバーホンあんしんSVI」は、本体の「非常」ボタンを押すだけで、あらかじめ登録した最大9ヵ所へ順次自動通報できる簡易型の緊急通報装置。高齢者や要介護者の自宅へ設置することで、非常時に簡単な操作で家族の携帯電話や任意に設定した緊急通報先に通報する。
着信自動応答機能により、着信があった場合にボタンを押さずにそのまま通話できる。また発声が困難な状況の場合、あらかじめ録音した音声を選択して通報することも可能。
「SR10─VII」の販売価格は本体一式301万6000円(税抜)。販売予定数はNTT西が6台/年、NTT東が20台/年。「SL─11号BOX」の販売価格は6万6800円(税抜)。販売予定数はNTT西が3800台/年、NTT東が3700台/年。「シルバーホンあんしんSVI」の販売価格は3万6800円(税抜)。販売予定数はNTT西が1500台/年、NTT東が1300台/年。
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