昨年設立の社会福祉法人まごころ(静岡市)は5月1日、デイサービス・ショートステイ・居宅介護支援併設の特別養護老人ホーム「まごころタウン*静岡」を静岡市内で開設した。
建物は地上4階建て。定員30人のデイサービスと2ユニット20室のショートステイが1階に、10ユニット100室の特養が2~4階にある。居室はショートステイ・特養とも全室個室。
利用者・入居者が生活するスペースは全てクッションフロアにした。感染症を予防するため、空調は調湿機能付きのエアコンを採用。しっかりと前向きになって食事をしてもらおうとテーブルは高さの低いものにし、椅子も36・38・40センチと高さが異なる低めの3種類を用意している。
特養・ショートステイの各ユニット、およびデイサービスの浴室は全て檜の浴槽。特殊入浴装置を使わないのは増田正寿理事長の介護サービスの信念。そのため、介護スタッフが身体に負担のない入浴介助の技術を体得できるよう、3階には入浴介助研修専用の浴室を設けた。
「目的を持って施設を利用してもらう」(増田理事長)ため、専任の機能訓練指導員として特養に理学療法士、デイサービスに作業療法士、ショートステイに柔道整復師を配置した。
4階には入居者と家族の面会時、日常生活における読書や入居者間の憩いの場として利用する談話ホールも設けた。談話ホールは庭園テラスに繋がっており、晴れた日には富士山を望める。「大切な時間である家族との面会を部屋やユニットで済ますのではなく、ゆっくりとくつろげる場所で過ごしてもらいたいと考え、談話ホールを作った」(増田理事長)。
また、増田理事長が社長を務めるインフィックグループでは感情認識パーソナルロボット「Pepper」の介護業界向けアプリの開発を他社と共同で進めており、「まごころタウン*静岡」においても今後「Pepper」の活用を計画。4月29日に行われた開設式後の懇親会では、「Pepper」も挨拶などを行い、参加者の前でコミュニケーション能力の高さを披露した。
ほかにもソーラーパネルを設置し、太陽光発電にも取り組むなどハード・ソフトの両面で様々な工夫が施されている。
「まごころタウン*静岡」はJR東海道本線・草薙駅前に立地。駅前でアクセスも良いため家族が訪問しやすく、面会も多いという。
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