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 内閣府は、6月12日平成27年度版高齢社会白書を発表した。その中で、単身高齢者に生活上の困りごとや孤独死に対する不安を尋ねたところ、44%強が「孤独死を身近に感じる」と回答している。会話を1ヵ月に1、2回しかしない高齢者の場合は63%強が「身近に感じる」と回答している。

重度になったら自宅外で生活

 「病気などのときに看護や世話を頼みたい相手」は、子どもがいる高齢者では男女ともに「子ども」がトップ。しかし、子どもがいない場合は、女性は「兄弟姉妹・親戚」が35・4%でトップ、男性は「当てはまる人はいない」が35・0%でトップとなり、男性は頼れる存在が身近にいないことが明らかになった。

 「介護や支援が必要となった場合に、どこで介護を受けたいか」という質問では「日常生活を行う能力がわずかに低下し、何らかの支援が必要な状態」の場合は「自宅」が66・6%でトップ。「介護施設やケア付き住宅」は19・8%。ただし「排泄や入浴などに一部または全介助が必要な状態」の場合は自宅が27・0%なのに対し、「介護施設やケア付き住宅」が49・5%と逆転する。「排泄や入浴に全介助が必要な状態」では、61・0%が「介護施設やケア付き住宅」を希望する。

 「孤独死を身近に感じるか」では、「とても感じる」が14・5%、「まあ感じる」が30・1%。合計44・5%で、「わからない」「あまり感じない」「まったく感じない」の合計52・1%を下回った。ただし、毎日誰かと会話をしている高齢者は「感じる」「まあ感じる」の合計が38・2%であったのに対し「1ヵ月に1、2回しか会話をしない」高齢者は63・4%が孤独死を身近に感じており、日常の他者とのコミュニケーション量により大きく異なる結果となった。

 また、自身の終末期医療について、現時点で考えている人は53・4%。同様に自身の葬儀については61・2%が、自身の墓については60・8%が「考えている」と回答した。

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