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 消費者安全調査委員会(以下・委員会)は10月23日、ハンドル形電動車椅子の使用に伴う死亡・重傷事故が2008年から昨年までの7年間で51件発生していることを発表した。

 ハンドル形電動車椅子(以下・電動車椅子)は1985年から昨年までの累計で49万台が出荷されている。2009年に電動車椅子に関する日本工業規格が新たに制定されたことで、使用中の死亡・重傷事故は減少傾向にあるというが、依然として発生している。

 委員会が実際に現地調査した死亡事故は「利用者が電動車椅子とともに川や海に転落した」「踏切内で立ち往生したり、遮断機の降りている踏切内に電動車椅子のまま侵入したりして列車に接触した」「下り坂や曲がり角などで利用者が壁に衝突したり、壁と電動車椅子の間に挟まれたりした」というもの。

 今後、委員会は、アンケート調査などを通じて、使用時のヒヤリハットなどの内容を確認するほか、加齢と事故の関連性などについても分析する。

 委員会では「都市部では高齢者数の増加に伴い、今後、電動車椅子の利用者も増加することが考えられる。都市部での事故の特徴を抽出・分析して、事故の未然防止策を検討する予定」としている。

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