損保ジャパン日本興亜ホールディングス(以下・損保ジャパン/東京都新宿区)は12月18日、メッセージ(岡山市)に対するTOB(株式公開買い付け)を行い、子会社化する方針を発表した。損保ジャパンは12月1日に旧ワタミの介護を100%子会社化しており、高齢者住宅運営事業で一躍首位となる。
損保ジャパンによると、買い付け期間は12月21日から来年1月25日までで、買い付け価格は1株2500円。買い付け予定数の上限は933万6400株で買い付け代金は233億4100万円。現在、損保ジャパンはメッセージの株式の3.5%を保有しており、上限までの買い付けが成功すれば同社株式の50.0%を保有することになる。
買い付けが成立した場合には、メッセージの完全子会社化を目的に、さらに1株3500円での第二回公開買い付けを実施する予定。買い付けが成立した場合は、社名は「SOMPOケアメッセージ」とするが、介護事業のブランドについては別途協議する、としている。
なおメッセージは同日、TOBに対し「賛同の意を表明するが、第一回・第二回の買い付けとも、応募するか否かは、株主の判断に委ねることを取締役会で決議した」とコメントしている。
高齢者住宅新聞社の調査によれば、今年8月末時点でメッセージが運営する高齢者住宅は1万7499室で業界首位。今月初めに子会社化した旧ワタミの介護(SOMPOケアネクスト)は8558室で業界5位。
損保ジャパンは2050室を運営するシダー(北九州市)の株式の34%を保有しており、3社合計の運営居室数は2万8107室。業界2位のベネッセスタイルケア(東京都新宿区)の約2倍となり圧倒的な首位となる。
また、売上ベースではメッセージの789億3300万円、旧ワタミの介護の354億400万円、シダーの107億9100万円(いずれも2015年3月期実績)合計で1251億2800万円となり、ニチイ学館(同千代田区の2718億6800万円に次ぐ業界2位の規模となる。
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