スポンサーリンク

京王電鉄(東京都多摩市)の子会社である京王ウェルシィステージ(同)は今年2月、サービス付き高齢者向け住宅「スマイラス聖蹟桜ヶ丘」を開設した。入居率はすでに90%を超えており、京王線沿線で生活してきた高齢者の住み替えが多いという。同社としては、介護付有料老人ホーム「アリスタージュ経堂」に続く2棟目の施設だ。

京王電鉄では、京王線聖蹟桜ヶ丘駅周辺における「高齢者が住みやすい」街づくりに取り組んでいる。有料老人ホームやサ高住などを駅前に開設することで、坂の多い高台の住宅地に住む高齢者らの利便性を求めた住み替えのニーズに対応していく方針だ。

「多摩市には団塊の世代が多く、高齢化率は25%を超えます。グループ間で協業することで空き家活用・管理やリノベーションなども可能なので、そこに若い人を呼び寄せることができれば、地域の活力を維持できると考えています」と京王ウェルシィステージの麻生耕良社長は語る。高齢者の住み替えと同時に、若い世代の移住も受け入れたい考えだ。

サ高住を開設するに至った理由について、麻生社長は「地域の外部資源を活用したかった」と話す。あくまでも郊外から駅前への住み替えをテーマとしているため、これまで利用していたサービスを継続して使ってもらいたいとの考えだ。

「ずっと住み続けられる沿線」を目指し、今後もめじろ台や平山、多摩ニュータウンなどで、地域のニーズに合った住み替え促進を考えていくという。

「現在、介護サービスの運営は介護事業者に委託していますが、自社でサービスを行うことも慎重に見極めて視野に入れていく考えです」(麻生社長)

「スマイラス聖蹟桜ヶ丘」は、地上5階建ての全53戸。1人用・2人用全13タイプの居室があり、月額利用料は約16万円~32万円。各居室には、一定時間入居者の動きが確認されない際にスタッフに異常を知らせる「生活リズムセンサー」が設置されており、同社の専任スタッフが24時間常駐する。

1階には、テナントとして社会福祉法人河北医療財団(東京都杉並区)が運営する機能訓練型のデイサービス、訪問看護事業所、小規模多機能型居宅介護事業所を併設しているが、要介護度が重くなった際には、チャーム・ケア・コーポレーション(大阪市)に運営委託をしている近隣の介護付有料老人ホームに優先的に入居できるという。

 

この記事は有料会員記事です。
スポンサーリンク

この記事が気に入ったら
フォローしよう

最新情報をお届けします

Twitterでフォローしよう