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介護離職のない社会をめざす会(東京都新宿区)は先月20日、介護離職と働き方改革をテーマにシンポジウムを開催した。行政、労働組合、企業代表者が取り組みを紹介、テーマについて考えを共有した。

同会は労働団体や、介護者、事業者団体が、「介護離職のない社会」実現に向けた制度構築を目指したネットワークとして昨年の3月に設立された。

当日は橋本岳厚生労働副大臣が講演。家族の介護・看護を理由とする離・転職者が毎年約10万人で推移しており、そのうち8割が女性であること、そうした状況の緩和のための方策について触れた。その中で、今年の1月に施行された仕事と介護の両立支援制度の見直し内容について紹介した。労働者が年間93日間取得することができる介護休業が、新たに3回に分けて分割取得が可能になったことや、休暇の半日取得が可能になったこと、所定外労働の免除などが盛り込まれている。

JTB(品川区)の花坂隆之取締役は、自社グループが10年前から取り組むダイバーシティの推進について講演。同社では毎年、全社員を対象に働き方に関する意識調査を実施しているという。調査結果を基に171社あるグループ会社のトップに対して、明らかになった課題に対する解決の進捗具合を評価に反映するなど、意識改革を働きかけていることなどを紹介した。

また、同会の樋口恵子代表は、橋本副大臣に、来年度の予算に向けてワーク・ライフ・バランス社会の早期実現、介護人材の確保策の拡充などを求める要望書を提出した。

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